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オパールのお手入れは「水分」に気をつけて。オパールの特長や取り扱いの注意点を紹介

オパールのお手入れは「水分」に気をつけて。オパールの特長や取り扱いの注意点を紹介

オパールは「遊色効果(プレイオブカラー)」という虹色の光を放つ幻想的な宝石。コレクター人気も高いオパールですが、その美しい輝きを守るためには取り扱いに注意すべき点があることを知っていますか?正しいお手入れ方法を紹介します。

オパールは、石の中で青、緑、赤、紫…とさまざまな色が躍っているように見える「遊色効果」を有する宝石。なぜこのような現象が見られるのでしょうか。それは宝石が出来上がるまでのプロセスに理由があるようです。詳しく見て行きましょう。

遊色効果を持つ、幻想的な宝石オパール
Minakryn Ruslan / stock.adobe.com

鉱物としてのオパール

オパールは、シリカゲルが硬化して出来た非晶質の宝石。肉眼では見えないほどの超微粒のシリカ球が岩石の割れ目などに何十億も積み重なり、規則的な層をなして生成したものです。シリカ球が入り込んだ地形によってその形態もさまざまで、大きく分けると以下のような状態に分けられます。

・堆積岩にある空洞や隙間に充填したもの
・火成岩で脈状に生成したもの
・洞窟内で、つらら状の「鍾乳石」やたけのこ状の「石筍」となったもの
・貝殻や骨、植物などに置換し、化石化したもの

このようにさまざまな形状が存在しますが、オパールとして生成されるには非常に長い時間がかかり、1センチ程度のオパールが出来るまでには約500万年の歳月が費やされると言われています。

オパールの生成プロセス

このように、さまざまな産状や種類が存在するオパール。それぞれの生成の仕方についての全貌は明らかになっていませんが、一例として知られている、風化によるオパールの生成プロセスはこのようになっています。

①シリカ球が入り込んだ火山岩や堆積岩がある土地に大雨が降り、地下水が上昇する
②地下水面にある岩石が水に触れることでシリカ球を含んだ水ができる
③シリカ球を含んだ水(シリカ水)が流れ出し、岩石の隙間や割れ目などに溜まる
④その土地が乾燥すると、岩石の割れ目にシリカ水が残り、蓄積されていく

これらの過程が何百年以上も繰り返されることで、積み重なったシリカ球の層がオパールになるそう。

オパールに「遊色効果」が現れる理由

オパールに複雑な色の変化が見られるのは、前段の生成プロセスに理由があります。シリカ球が規則的に積み重なることで生成されるオパールには、蓄積されていく間に細かい隙間ができていきます。その隙間に光が通過することで光が屈折して干渉し、虹色に分かれて発色する現象が起きるそう。色の変化の違いは、シリカ球の微粒子のサイズによって異なると言われています。また、宝石となったオパールには、カットによってそれぞれの石が持つ独自の色合いや、キャッツアイ効果、スター効果、遊色効果などの光学的効果をより美しく見せてくれるという特徴があります。

▼オパールの種類や石言葉はこちらもチェック
https://l-co.jp/magazine-opal4/

▼オパールのカットについてはこちらもチェック
https://l-co.jp/magazine-opal5/

オパールのお手入れ方法・取り扱いの注意点

オパールはシリカ水から生成されていることから、5%~20%もの水分を含んでいる宝石。そのため硬度が低く、お手入れには細心の注意を払うことが必要です。毎日のお手入れの仕方、取り扱いの注意点を見ていきましょう。

オパールのお手入れ方法・取り扱いの注意点
vejaa / stock.adobe.com

お手入れ方法①柔らかい布で優しく拭く

汚れがそれほどひどくなければ、毎日のお手入れは乾いた布で軽く拭くだけでOK。ただし、オパールは硬度の低い宝石なので、強くこすると傷がつく場合も。柔らかい布で優しく拭き取りましょう。

お手入れ方法②洗浄剤と柔らかいブラシや布で洗う

汚れが気になる場合には、宝石専用の洗浄液などを使ってクリーニングを。洗浄液によって使用できる宝石とできない宝石があるのでしっかりチェックしてから使うようにしましょう。専用の洗浄液がなければ、台所用の中性洗剤を薄めたものでも大丈夫。洗面器などに中性洗剤を入れて人肌程度のぬるま湯で少し薄め、毛先の柔らかいブラシや筆で汚れを落とします。ブラシは、毛先の柔らかいメイク用のチークブラシなどがおすすめ。歯ブラシを使う場合は、毛先が細く柔らかいものを選ぶようにしてください。洗浄後は柔らかい布を使用してオパールについた水気を優しく拭きとり、日の当たらない風通しの良い場所で自然乾燥を。

取り扱いの注意点① 熱

オパールには非常に多くの水分が含まれるため、高温や急激な温度変化弱い性質があります。太陽光などの強い光に長く当てていると石に含まれる水分が蒸発し色が変わってしまうことがあるので注意が必要。日光浴や夏のレジャーなど、屋外で長く身につける際にはなるべく外すか日に当たらないようにしましょう。

取り扱いの注意点② 乾燥

オパールには「多孔質」という性質があり、石の表面に細かな穴がたくさん開いているため水分を吸収したり出したりしやすいという特徴があります。そのため、強い太陽光やエアコンの風が直接当たってしまう場所に長く置いてしまうと宝石の中の水分が急速に蒸発し亀裂が入ってしまう恐れが。保管する際に乾燥剤を一緒にいれるのも避けた方がベターです。

取り扱いの注意点③ 水分

前述の通り、オパールは水分を吸収しやすい宝石。水に長い時間浸けていたり、濡れたまま放置していたりすると、水分を吸収してしまい変色しまうことも。お風呂や温泉に入る時には外すようにし水に濡れた時には丁寧に水分を拭き取りましょう。ただし宝飾品としてのオパールには処置が施されているので、大気中の湿気はあまり気にする必要はないようです。

取り扱いの注意点④ 化粧品類

水分を吸収しやすい性質から、ヘアスプレーや化粧水、香水などがかかってしまうとそれらに含まれる化学成分などが中に入って取れなくなることもあるので要注意です。それにより変色してしまう可能性があるので、毎日のヘアメイク時には外しておき、準備が整ってから身につけるようにしましょう。

取り扱いの注意点⑤ 衝撃

オパールには多くの水分が含まれているため、硬度が弱い宝石。ぶつけたり落としたり強い衝撃が与えられると破損してしまうこともあるので注意が必要です。超音波洗浄機も使用を避けましょう。保管する際も、他のジュエリーとぶつかると傷がつく原因になるので、ジュエリーボックスの中で分けて保管することがおすすめです。

 

他にはない魅惑的な光彩を放つオパール。その色合いを長く美しく保つためには、お手入れの仕方や取り扱いに注意が必要です。熱・乾燥・水分・衝撃に気をつけて、いつまでも虹色にきらめくオパールを楽しんでください。

■この記事のポイントのまとめ 

遊色効果を持つ、幻想的な宝石オパール
オパールのお手入れ方法・取り扱いの注意点

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