誕生石は、月にひとつとは限らないことを知っていますか?実は複数の誕生石が名を連ねる月もあり、中でも3月は新誕生石も加わり、4つもの宝石が誕生石として定められています。そんな3月の誕生石について、詳しくご紹介します。
2021年12月に日本の誕生石が63年ぶり改定され、10種類の宝石が新誕生石として追加されました。3月の誕生石には2種類の宝石が加わり、それまでの2つから4つに。そんな3月の誕生石を一覧でまとめてみました。
アクアマリン
3月の誕生石として最も有名な宝石、アクアマリン。「海の精の宝物が海底から浜辺に打ち上げられて宝石になった」というロマンチックな神話が伝えられているように、美しい海を思わせる透明で澄んだ青い色が特長です。近年では、「幸せな結婚を象徴する石」としても人気が高まっています。
珊瑚(さんご/コーラル)
古くから日本で産出され、愛され続けている珊瑚も3月の誕生石。珊瑚というと、南の海のサンゴ礁を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、宝石としての珊瑚はそれとは別の「宝石珊瑚」として分類されたものです。均一な赤色の珊瑚が最も珍重されており、高知県の土佐湾で採れる「血赤珊瑚」は世界中で高い評価を受けています。
ブラッドストーン
新誕生石として、新たに3月の誕生石に加わったブラッドストーン。濃い緑色に赤色の斑点があるのが特長で、「血石」という和名を持つことからもわかるように、「血」をイメージさせることからその名がついたと言われています。最古のヒーリングストーンのひとつとしても知られており、かつては護符石として世界各国で使用されてきた天然石です。
アイオライト
ブラッドストーン同様、新誕生石として新たに3月の誕生石に加わったアイオライト。少し紫がかった淡い青色(すみれ色)をしており、サファイアに似ていることから「ウォーターサファイア」と呼ばれることも。最も大きな特徴は、その多色性。個体や見る角度によって、淡いイエローや薄いグレーなどに色を変化させ、見る人を楽しませてくれます。
【3月の誕生石】まるで美しい海のようなブルーの宝石アクアマリン
海の色をそのまま閉じ込めたような、澄んだブルーが特長的なアクアマリン。世界中で多くの人に愛されている天然石のひとつです。見ているだけで癒される、アクアマリンの特長や、石の持つスピリチュアルな意味合いを紹介します。
3月の誕生石の代表格。アクアマリンの特長とは
ラテン語で「水」を意味する「アクア」と、「海」を意味する「マリン」が由来となって名付けられたというアクアマリン。透き通った青から、やや緑がかった青緑、乳白色のミルキーな水色などさまざまなカラーが存在し、そのどれもがまるで澄んだ海のような清涼感ある爽やかさを放ち、愛され続けている宝石です。
アクアマリンは、エメラルドやモルガナイトなどと同じ鉱物、ベリル(緑柱石)の仲間。ベリルは緑の柱という名前を持ちながらカラーバリエーションがとても豊富で、その中で淡いブルーに輝くものがアクアマリンと呼ばれています。
かつてブラジルのサンタマリア・ジ・イタビラ鉱山で採掘されていた深いマリンブルーの宝石が最高品質とされていますが、鉱山は既に閉山。今では、サンタマリアで採れたものと同等の色味を持つものが「サンタマリア・アクアマリン」と呼ばれ、高い人気を誇っています。
アクアマリンの歴史や言い伝えとは
アクアマリンの歴史はとても古く、古代ローマ時代には「海の力が宿る宝石」とされ、航海のお守りとしても人気があったそう。「海の精の宝物が砂浜に打ち上げられて石になった」というギリシャ神話や、「船乗りに恋をした人魚が流した涙が宝石となった」といった海にまつわるロマンチックな伝説も。古代ローマではこの石は海の力が宿った宝石と考えられており、航海の安全・海難防止・豊漁を願うお守りとして、漁師や船乗りたちの間で人気があったとも言われています。
アクアマリンの石言葉、石の持つパワーとは
アクアマリンの石言葉は、勇敢・富・聡明・沈着・幸福など
母なる海を思わせるアクアマリン。浄化や清めの石としても扱われており、身につける人の心を落ち着かせ、不安や恐怖を消し去ってくれるとも言われています。また、「永遠の若さ」や「人生の光」を象徴するとも言われており、お祝いに事にアクアマリンを贈られると幸せになれるという言い伝えも。さらには、美しい青の色がサムシングブルーを連想させることから「幸せな結婚」という意味も持つようになり、贈った人も贈られた人にも幸せが訪れる石として、結婚や出産、記念日の贈り物として愛されています。
▼L&Co.でアクアマリンのジュエリーを探す
カラーストーン ネックレス
ゴールドの地金をツイストさせたクラシカルなデザイン枠で大粒カットのアクアマリンを囲んだカラーストーンネックレス。淡いブルーのアクアマリンとイエローゴールドのコントラストが気高さを感じさせてくれます。
【3月の誕生石】真珠と並ぶ日本の特産宝石、珊瑚(コーラル)
珊瑚は天然石ではなく、海底に生息する生物。もともとは地中海で産出されていましたが、今では日本が主要な産地として知られています。そんな日本人にとって親しみ深い宝石、珊瑚の特長や石言葉などを紹介していきます。
天然石ではなく生物。「珊瑚(コーラル)」の特長とは
珊瑚は、英語でコーラルと呼ばれる有機質起源の宝石。他の天然石のような鉱物ではなく、海中に生息する「珊瑚虫(さんごちゅう)」と呼ばれる生き物に由来します。珊瑚虫は生育の段階で樹枝状のアラゴナイトとカルサイトという骨格を作り出しますが、このうち硬い骨格を作るカルサイトだけが「宝石珊瑚」と呼ばれる宝飾用の珊瑚になります。宝石珊瑚にはその色味の違いによりアカサンゴ、ベニサンゴ、シロサンゴ、モモイロサンゴなどの種類があり、赤色が均一に濃いほど価値が高く、中でも深海でしか獲れないアカサンゴの中で特に深みのある濃い赤色をした「血赤珊瑚」はその希少性からも人気の宝石となっています。
珊瑚の歴史や言い伝えとは
珊瑚の歴史は古く、旧石器時代から宝飾品として使われていたと言われています。かつてローマ帝国では珊瑚を護符として愛用しており、それは「英雄ペルセウスが怪物メドゥーサの首を掻き切った時、地中海に滴り落ちた血の雫から珊瑚が生まれた」というギリシャ神話に起因しているそう。その時代の珊瑚は主に地中海で産出されていましたが、長年にわたる採取により19世紀末には漁場が枯渇。入れ替わるように高知県の土佐湾深海で初めて宝石珊瑚が発見され、品質も非常に良好だったことから、今では日本が世界的な宝石珊瑚の原産地となっています。前述の「血中珊瑚」は、主に土佐湾で獲れる希少な珊瑚です。
珊瑚の石言葉、スピリチュアルなパワーとは
石言葉は、幸福・長寿・確実な成長・家長の威厳・聡明 など
古来より、珊瑚には魔除けや厄除けなどの効果があると信じられてきました。特に日本では仏教において貴重とされる7種の宝、「七宝」のひとつに数えられ、富と繁栄・健康長寿をもたらす縁起物として親しまれています。色ごとに異なる意味を持つとも言われている珊瑚。それぞれのスピリチュアルなパワーを見ていきましょう。
赤
最も強い力があり、魔除けや厄除けのお守りとして持つとよいとされています。血の色を思わせる赤色は、持ち主の健康と活力をエネルギッシュに向上させ、マイナス思考や緊張を取り除いて積極性を高めてくれると言われています。
ピンク
桃色の優しい色味に表されるように、この色には精神を和らげ、人間関係を円滑にする効果があると言われています。また、潜在能力を開花させるとも言われており、新しい何かを生み出す力を与え、自信を与えてくれるとも。
白
ごく限られた海域でしか獲れない白の珊瑚は、強い生命力、精神力を与えてくれると言われています。そのことから子宝に恵まれるとされ、幸せな結婚や安産を願う時に身につけると良いと言われています。
▼L&Co.で珊瑚のジュエリーを探す
K10 ネックレス
遊び心たっぷりのユーモアあふれるフェイスモチーフペンダント。【ニコちゃん】モチーフはマット質感のつぶらな瞳がポイント!
カボションカットを施したピンクサンゴの目とチェーンが揺れる口元がたまらなく可愛らしい!
【3月の新誕生石】キリストの血と言われる赤色が印象的なブラッドストーン
2021年から3月の誕生石として新たに認定されたブラッドストーン。豊かな大地を思わせる緑と、血のような真っ赤な斑点が特長の神秘的な宝石です。ブラッドストーンの特長や、石の持つスピリチュアルな意味合いを紹介します。
3月の新誕生石。ブラッドストーンの特長とは
2021年12月、63年ぶりに改訂された日本の誕生石。ブラッドストーンは、3月の新誕生石として新たに加わった2つの宝石のひとつです。この宝石がアメリカで3月の誕生石として設定されていることから、日本でも合わせられたそうです。ブラッドストーンは濃緑色の地に赤色の斑点を持つ天然石。セルカドニーというクォーツ(石英)の変種で、その結晶が集まってできたジャスパーと呼ばれる宝石の一種です。緑色には大地のエネルギー、点在する赤色は邪悪な力を払いのける力があると言われ、「絶対の力を宿す宝石」として古くから大切にされていたブラッドストーン。鮮やかな緑色であるほど価値が高いと言われています。特徴的な赤い斑点は酸化鉄によるもので、この模様が血を連想させることから、和名では「血石」、「血玉石」と呼ばれています。
ブラッドストーンの歴史や言い伝えとは
血のような色が特長的なブラッドストーンには、その歴史にも血にまつわるストーリーが多く残されています。イエスキリストが十字架にかけられた際、足元にジャスパーの石があり、キリストの赤い血がその石に落ちて染み込んだ事から誕生したという言い伝えも。そのためブラッドストーンは神聖な宝石とされ、護符石として用いられていたと言われています。また、血を清める効果や止血の効果があるとも言われ、中世ヨーロッパではブラッドストーンを粉末にして蜂蜜と混ぜ、解毒薬や出血を抑えるために使用していたそう。これは、ブラッドストーンに含まれている酸化鉄に止血効果や傷口を癒すという効果があると考えられていたためと言われています。
ブラッドストーンの石言葉、石の持つ意味とは
【石言葉】 勇敢、救いの力、献身 など
古くからお守りとして珍重されていたブラッドストーン。「邪悪な物を寄せ付けない」という力があり、持ち主の身を守ってくれるとされていることから、かつて中世の騎士たちは戦場に出る際にこの石を身につけていたという言い伝えも。そのことから、持ち主の心を鎮めて潜在能力を開花させ、気力や困難に負けないパワーを与えてくれる石と言われています。心身の疲労を取り去り活力を与え、パワフルに生きたいと願う人のサポートをしてくれるとも。目標に向かって頑張ろうと思っている人や、新しいことに挑戦したいと思っている人の背中を押してくれそうです。また、ブラッドストーンは血液を元気にするとも言われていることから、出産のお守りとしても良いとされています。
【3月の新誕生石】角度や光彩で色が変わる、すみれ色の宝石アイオライト
ブラッドストーンとともに、3月の新誕生石として加わったアイオライト。上品な青紫色のカラーが魅力のこの宝石は、見る角度によってさまざまな色を放つという多色性を持っています。そんなアイオライトの特長や石言葉などを紹介。
3月の新誕生石。アイオライトの特長とは
アイオライトは、ケイ酸塩鉱物の一種、正式名称「コーディエライト」という鉱物です。この名称は鉱物の研究者であるフランスの地質学者ルイ・コルディエにちなんで名付けられており、コルディエ氏が3月生まれだったことから3月の新誕生石に加えられたとされています。少しくすんだ青紫色が「菫(すみれ)がかった色」と例えられたことから、ギリシャ語の「ion(スミレ色)」と「lithos(石)」を合わせてアイオライトと呼ばれるようになったと言われています。和名は「菫青(きんせい)石」。アイオライトの最も大きな特長は、その多色性。元の色と見る角度により色が変化し、紫のアイオライトは明るい紫、暗い紫、灰黄色の多色性を示し、青のアイオライトは、無色から黄色、青味がかったグレー、暗い紫の多色性を示します。
アイオライトの歴史や言い伝えとは
アイオライトには、かつて「海賊が航海するときにアイオライトを太陽にかざして羅針盤代わりにしていた」という言い伝えがあります。太陽の光が当たるとその角度によって色が変わる特性を活かし、光にあてた際に最も青色が鮮明に見える方角に船を進めることで、嵐に遭遇せずに安全な航海ができると考えられていたようです。このような言い伝えから、長い間、身につける人に正しい道を示す石として親しまれています。
アイオライトの石言葉、石の持つ意味とは
アイオライトの石言葉は、道を示す、貞操、愛を貫く、徳望、海の旅の安全 など
前述の伝説からアイオライトには「道を示す」という石言葉があり、夢や目標に向かって進むときに、迷ったりトラブルに巻き込まれたりしないように、正しい道を示してくれると言われています。迷わずに本物の愛を見つけ、一途な愛を貫いて幸せを手に入れられるよう、「結婚へ導く石」とも。また、アイオライトは本質を見抜く「第三の目(サードアイ)」を活性化させる石とも言われており、身につけることで、思い込みや感情的なことに惑わされず曇りのない目で周囲を見渡すことができるようになり、心に安定をもたらしてくれるヒーリングストーンとしても愛されています。過去のトラウマやストレスを和らげてくれるという効果も。
▼L&Co.で珊瑚のジュエリーを探す
新誕生石も加わった3月の誕生石について紹介しました。誕生石は、プレゼントのアクセサリーとして選んでも喜ばれる宝石。3月生まれの人やアニバーサリージュエリーとして、ご自分に、大切な人に、贈ってみてはいかがでしょうか。
■この記事のポイントのまとめ
3月の誕生石一覧
【3月の誕生石】まるで美しい海のようなブルーの宝石アクアマリン
【3月の誕生石】真珠と並ぶ日本の特産宝石、珊瑚(コーラル)
【3月の新誕生石】キリストの血と言われる赤色が印象的なブラッドストーン
【3月の新誕生石】角度や光彩で色が変わる、すみれ色の宝石アイオライト