シェルジュエリーとは、自然の力で形成された貝殻の色や模様をそのままに加工したアクセサリーのこと。ひとつひとつ違った輝きを放つ個性的なシェルジュエリーについて、その魅力やパワーストーンとしての意味を紹介します。
古来より装飾品として用いられてきた貝殻。磨くことで、光が当たるとまるで虹のような多色の美しい輝きを放つことから、現代でもジュエリーとして愛されています。シェルジュエリーとして人気の貝殻の種類や特長についてまとめてみました。
シェルについて
シェルとは貝殻のこと。ジュエリーとして用いられる宝石のほとんどは無機質の鉱物で生成されているのに対し、貝殻は主成分が共に炭酸カルシウムである、「霰石(あられいし)」の微細な鉱物結晶と有機化合物が幾重にも層になり作られているのが特長です。変質することが少なく丈夫で加工もしやすかったことから、古来より貨幣や装飾品、日用品、薬、玩具など世界中で用いられていました。特に貨幣として用いられていた時代は長く、貝殻で作った円筒形の玉に穴をあけて数珠つなぎにした「ウォンパム」(wampum)など、世界中の様々な場所で交換媒介物として用いられていました。中国で財貨に関する文字(寶、貨、貸、貰、財、貯、買、費、賃、販)に貝の部首をもつものが多いのは、この名残と言われています。装飾品としては、有名なものとしては貝殻に彫刻を施したカメオブローチ、日本でも縄文時代に作られたと見られる貝輪などが残っています。現代では、ハワイアンジュエリーをはじめさまざまなアクセサリーとして、パワーストーンとしても愛されています。
シェルジュエリーとして人気の種類
ジュエリーとして用いられるシェルとして最も知られているのは、マザーオブパールと呼ばれる真珠を作り出す貝(真珠母貝)。貝の種類によりさまざまな色、形状のものがあります。シルクのような独特の光沢を放つのが特長のシェルですが、これは真珠母貝で作られる真珠層によるもの。真珠層とは貝殻の内側についている光沢のある部分で、貝が自分の身を守るために分泌する無機物と有機物のミネラルの混成物によって生み出されるものです。そんな真珠由来のものから、それ以外にも魅力的な個性を持つ貝もいろいろ。人気のシェルをまとめてみました。
白蝶貝(ホワイト マザーオブパール)
白蝶真珠を生み出す真珠母貝で、マザーオブパールの代表格と言える人気の高いシェル。透明感のある真珠光沢と虹色の輝きは他の貝殻にはない美しさをたたえています。生息地によって真珠層の周縁部が銀白色のもの(シルバーリップ)と黄色のもの(ゴールドリップ)の2種類あり、それぞれ出来上がる真珠の色も変わりますが、真珠層の色は変わりません。真珠貝の中でもサイズが大きく、中には全長30㎝ほどになるものもあり、ジュエリー以外にも高級腕時計の文字盤などによく用いられています。
黒蝶貝(ブラック マザーオブパール)
黒真珠を生み出す真珠母貝。深みのあるブラックに白蝶貝同様真珠層に見られる虹色の光沢が混ざり合い、非常に幻想的な輝きを放ちます。見え方によっては緑色や紫色のきらめきが浮かび上がることもあり、ジュエリーとして身につけると上質感ある独特な雰囲気を醸し出してくれるのが特長です。こちらも、高級時計の文字盤にもよく使われる高価な宝石として扱われています。
コンク貝(クイーンコンクシェル)
マザーオブパールと同様に、コンクパールを生み出す母貝。ピンクマザーオブパールと呼ばれることもありますが、白蝶貝、黒蝶貝とはその形状が違います。本来真珠を生み出す貝は二枚貝ですが、コンク貝はホラ貝に似た巻貝で真珠層もなく、巻いている部分の内側に柔らかい白からサーモンピンクの色調を帯びています。真珠層の持つ独自の光彩はありませんが、その艶やかな質感と光沢で宝石の同様の高い評価を受けており、また、カリブ海でしか生息せず、絶滅危惧種に指定されていることから希少性も高い宝石として人気です。
パウア貝(アバロンシェル)
「鮑玉」と呼ばれるアワビ真珠をごくまれに生み出すアワビ貝の一種で、「パウア貝」、日本ではその見た目の通り「孔雀貝」と呼ばれることもあります。コンク貝同様巻貝で、採取された段階では白い貝殻ですが時間をかけて丁寧に磨きをかけることで美しい虹色の輝きが浮かび上がります。ブラックオパールやラブラドライトのような独特の色合いから「海のオパール」とも呼ばれ、殻の裏側の美しい真珠光沢(干渉色)は、ごく薄く切り出したものを螺鈿細工などの工芸材料に用いられることも。
ホタテ貝(サンライズシェル)
ハワイ諸島でしか採れないホタテ貝の一種。真珠母貝ではなく、貝自体の色が中心から白、黄色、オレンジなどの鮮やかなグラデーションになっており、その色合いがまるでハワイの海から昇る朝日のような雰囲気を醸し出すことから、サンライズシェルと呼ばれるようになったそう。グラデーションのバージョンはさまざまで、黄色や赤色、白色や緑色、白色や青色の混ざったものなど、どれもひとつひとつ違って魅力的です。古代ハワイでは王族のみが身につけることを許されていたというサンライズシェルは、マナが宿る貴重な貝の宝石とされ、「ハワイのダイヤモンド」とも呼ばれています。
パワーストーンとしても知られるシェルの持つ意味、効果
母なる海から生まれるシェルは、海のパワーを秘め、ヒーリング効果が高い宝石と言われています。穏やかな時間の流れを保ち、リラックス効果を与えてくれるとも。そんなシェルの石言葉や効果を紹介します。
シェルの石言葉
石言葉は、健康、長寿、富、円満 など
海の中で育つ貝殻には、海のパワーが宿っていると考えられています。シェルを身につけることで大らかな母なる海の波動を受け取ることができ、ヒーリング効果があると言われています。その癒しの効果により自然と気持ちが明るくなり、物事をポジティブに捉えられるようになるので、ネガティブな感情に悩まされている時に身につけるとよいでしょう。怒りやストレスなどで気分が落ち着かない時には、平常心を取り戻し本来の自分らしさを保つ力を与えてくれるとも。
また、クリエイティブな力を高めてくれるとも言われていることから、企画職やデザイナーなど想像力が必要な職業の人におすすめ。シェルのパワーで思わぬアイデアが浮かんでくるかもしれません。水に関連するトラブルを防ぐお守りとしてもよく使われているので、海や水に関する仕事に就く方にプレゼントするのも喜ばれそうです。
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魅惑的な輝きを放つシェルジュエリーについて紹介しました。どれひとつとして同じものがない、世界にひとつの色合いを持つシェルジュエリー。ⅿe.では個性的なデザインも数多く取り揃えているのでぜひチェックしてみてくださいね。
■この記事のポイントのまとめ
独特な輝きを放つシェルジュエリーの特徴、種類
パワーストーンとしても知られるシェルの持つ意味、効果
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