「アコヤ真珠」「淡水パール(真珠)」といった言葉は聞いたことがありますか?これらは、真珠を生成する“貝”の種類を指す名称です。貝はそれぞれ産地が異なり、見た目の印象にも違いがあります。主な種類の産地や特徴は次の通りです。
◆アコヤ真珠…アコヤ貝を母貝として採れる日本国産の真珠。四季による寒暖差のある日本の海で育つことで、キメが細かく光沢の美しい真珠が育ち、フォーマルな場でも用いられます。南洋産の真珠に比べると小ぶりで丸く、色はホワイト系やホワイトピンク、クリーム、ブルー、ゴールドなどがあります。ホワイトの最高峰が花珠、ブルーの最高峰は真多珠と呼ばれています。
◆淡水真珠…河川や湖、沼といった淡水で養殖される二枚貝から生まれる真珠。産地は主に中国。アコヤ真珠などとちがって、養殖する際に母貝に核を入れないため、形が変形したものが多くなります。また、大量に養殖されているため、低価格のものが多かったのですが、近年は品質が向上や人件費の高騰もあり、価格もアップ。ホワイト系だけでなくオレンジ系やパープル系など色味も多彩です。
◆白蝶真珠…30cmを超える大きな白蝶貝からとれる真珠。主にオーストラリアなどの南洋で養殖されています。貝の大きさによって真珠そのものも大粒で、直径10~15㎜ほど。ゴールド系とホワイト系と色味は大きく分けると2種類あり、華やさが際立ちます。またの名を南洋真珠ともいいます。
◆黒蝶真珠…最大の特徴はその神秘的な色味。黒、緑、赤など多様ですが、はっきりとした黒のものはブラックパールと呼ばれています。母貝の黒蝶貝の産地はタヒチが90%以上を占めるため、またの名をタヒチパールともいいます。サイズはアコヤ真珠に比べると大粒で9~11㎜が一般的なサイズです。