黄色のコントラストが美しい「シトリン」の特徴は?
シトリンは、アメジストと近い場所で産出されるクォーツ(水晶)鉱物。フランス語でレモンを意味する「シトロン」にその名が由来しているとおり、明るいイエローの宝石です。本来クォーツは透明ですが、その結晶構造に含まれているごく少量の鉄分が光の波長によって変化し、黄色やオレンジ色に輝いて見えています。色々なサイズのものが簡単に入手できるため、比較的手頃な価格で購入できることで人気のシトリンですが、実は市場に出回っているシトリンのほとんどがアメジストを人工的に加熱処理したもの。天然のシトリンは非常に希少で価値が高いのですが、どちらも同じシトリンとして取り扱われています。パステル系のレモンイエローから黄金のようなイエロー、マンダリンオレンジ、マデイラ・ワインの色を連想させるマデイラレッドまでカラーバリエーションは幅広く、かつては濃厚な色味のマデイラレッドが好まれていましたが、最近は明るいレモン色の人気が高まっています。
ウルグアイ、ブラジル、マダガスカルなどのアフリカの国々で採掘されており、天然のシトリンはボリビアのアナイ鉱山から産出されています。アメジストとシトリンが同じ結晶中に組み合わさった「アメトリン」や、黄色のシトリンと白水晶が融合した「バイカラーシトリン」といった独特な石もあり、色のコントラストのバランスが良くカッティングされたものは非常に高い評価を得ています。
11月の誕生石「シトリン」の石言葉
石言葉は、繁栄・成功・富・友情・初恋・希望・甘い思い出など
紅葉の始まりに秋の訪れを感じる11月の誕生石はイチョウ色のシトリン。その黄金のような輝きは、古くから富や金運をもたらすものとして商売繁盛のパワーがあるとされてきました。「幸福の石」とも呼ばれ、ストレスをやわらげて心身のバランスを安定させ、希望や勇気などの明るいエネルギーをもたらしてくれるとも伝えられています。ネガティブな感情に陥りやすい人は身につけると心が落ち着きそう。歴史的には病気治癒のために使われていたそうで、体の毒素を除き、伝染病や肌荒れ、鬱などの治療に効果があると信じられていました。そのことから、身につけることで心身の健康も促進し、明るく充実した日々を過ごせるようになるとも言われています。仕事や勉強でイライラしたり、プレッシャーに負けてしまったりしそうな時には、シトリンを身につけて心を落ち着かせてみてはいかがでしょうか。
Birthstone Collection