紫水晶とも呼ばれる高貴な紫の「アメジスト」の特徴は?
アメジストは、内部に含まれる微量な鉄イオンにより美しい紫色に発色した水晶です。アメジスト、と呼ばれることが多いですが、正式な発音ではアメシスト。日本ではその高貴な色合いから紫水晶とも呼ばれています。鮮やかな紫色のアメジストは古来より世界各国で高貴な石として扱われており、王や女王、宗教の宗派の指導者たちがアメジストを尊んできました。キリスト教では「司教の石」と呼ばれ、アメジストをはめた指輪が儀式に用いられています。また、イギリス王室の戴冠式ではレガリアを飾るなど、宗教の中での宝飾品や王冠の宝石として何代にもわたって使われてきたそうです。主要産地はブラジルとウルグアイですが、その他にも様々な産地があり、場所により品質も異なります。採掘量が多いので、比較的お手頃な価格で購入可能なのが嬉しいところ。宝石としての価値が高いのは紫の濃いものや透明度が高いものになりますが、ライラックのように淡いピンクがかった紫の「ローズ・ド・フランス」も人気があります。
2月の誕生石「アメジスト」の石言葉
石言葉は、誠実・真実の愛・心の平和・覚醒・高貴など。
アメジストの名前は、ギリシャ語の「酒に酔わない(Amethystos)」に由来しています。酒の神バッカスが酔った勢いで女官アメシストに猛獣をけしかけようとしたところ、それを見た月の女神ダイアナがアメシストを純白の水晶に変えて救いました。酔いから覚めたバッカスは自分が犯した罪を深く反省し、かつてアメシストだった水晶にぶどう酒を注ぎながら詫びたところ、たちまち水晶は透き通った紫色に。そんなギリシャ神話の物語から、美しい紫色の宝石が「アメジスト」という名前になったと言われています。ヨーロッパでは、アメジストを身につけていると悪酔いや二日酔いをしないとも言われているそうです。その歴史から、アメジストは穏やかな気持ちを取り戻したい時や心に迷いがある時などに力になってくれる、また、邪悪な考えを追い払い思考力を高める宝石とされています。また、アメジストは「愛の守護石」とも呼ばれており、真実の愛を守る力を与えてくれると信じられています。恋愛成就をサポートしてくれるアメジスト、2月のバレンタインデーにもぴったりの誕生石ですね。
Birthstone Collection